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蛍(ホタル)の生息地や生態は?全国のおすすめの場所やスポットも!

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「夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、 ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。」

清少納言 枕草子より

 

古代から日本人は四季の装いを敏感に感じ取って、詩に詠って愛でていたのですね。

 

闇に蛍が無数に飛びちがえるのも、一二匹がほのかに光るのも、またあなをかし。

 

蛍は生息できる条件がかなり限定されているので、日本でも年々蛍の数は減ってきているのです。

 

ということで、今回は蛍の生態や生息地、生息できる条件などを考察し、蛍の生息地のお勧めスポットなども見て行きます!

 

尚、蛍の記事としては、

蛍の名所の日本一はどこ?きれいに見えたりや数が多い、おすすめの観光場所は?

蛍が光るのは理由がある?原理や仕組みやオスやメスで違いがある?

などがありますので、興味がおありの方はご一読を!

蛍の生息地の条件は?

まず蛍とはどんな生き物なのか、蛍の生態から見ていきましょう。

生態

日本の蛍の代表的存在である、ゲンジボタルとヘイケボタルの生態です。

蛍の生態
ゲンジボタルヘイケボタル
分布本州、四国、九州日本全土
大きさ10~20ミリ 前胸部の中央に黒い十字形の模様がある7~12ミリ 前胸部に太くて黒い筋がある
たまご直径約0.5mmの丸いたまごを500個程産む直径約0.5mmのやや楕円形のたまごを50~100個程産む
発生時期(地域により変動する)6月初旬~7月下旬7月~8月
発光明るく強い 1回の発光周期が数秒間やや弱い 1秒間に2回程度の点滅
食べるものカワニナカワニナやタニシなど
幼虫の生息場所きれいな水中多少汚れている水中でも生息

 

ここからは、主として蛍の代表であるゲンジボタルについて書いていきます。

 

ゲンジボタルの体の大きさは、地域によってかなりの違いがあります。

 

一般的には、メスは15ミリ~20ミリ、オスは10ミリ~15ミリとメスの方が大きいのです。

 

発光器は腹面にあり、メスは7節の中の第5節が、オスは6節ある中で第5節と第6節が発光器になっています。

ゲンジボタルの一生

ゲンジボタルは、孵化してから約2週間程は水中で幼虫として過ごします。

その後、さなぎとなり、地上に出ると羽化して夜空に飛び立っていくのです。

宵闇の頃から8時或いは9時頃まで、オスはあの幽玄な光をはなちながら、メスを求めて水辺を飛び回ります。

メスの光を見つけると、オスの光は更に強く明るくなり、メスに近寄って交尾します。

あわれなことですが、交尾を終わればオスの役目はこれにておしまいです。

後はただ数日後の死を待つばかり・・・

産卵

交尾後4~5日後に、メスは産卵します。

産卵する場所は、おもに川岸の岩や木の根に生えているコケです。

コケのある場所は水分が多く、日陰が大半なので、卵を乾燥から守るには好適です。

ゲンジボタルの成虫の寿命はわずか2週間たらずで、食物は取らず水をのむだけです。

オスは産卵の頃には既に死んでいますが、メスも産卵後2~3日で全て死んでいきます。

ゲンジボタルの誕生から成虫になるまで

幼虫は7月中旬から下旬にかけて誕生します。

 

孵化した幼虫は、体長が1.5ミリと米粒より小さいのですが、苔から水中へと落下していき、水中生活が始まります。

 

水中では昼間は活動せず、夜間にカワニナなどを捕らえて食物とします。

 

この捕食は、幼虫は口から消化液のようなものをカワニナに吹きかけ、その肉を溶かしてから吸い込むという、かなり怖いものです。

 

孵化後1月ほどで脱皮が始まります。

 

この脱皮は1回ではなく、翌年の春までに計6回の脱皮を繰り返すのです。

 

5月頃には幼虫の大きさは、2.5センチから3センチ近く迄大きくなり、次第に食物も取らなくなっていきます。

 

そして梅雨間近になると、水から這い上がり、土の中に潜り込みます。

数十日後にはさなぎとなるのですが、発光器も大きくなり光るようになってきています。

さなぎになってから半月ほどのとある夜、さなぎの背中が割れてホタルの成虫になります。

そして暫く休んだ後、光を放ちながら飛び立っていきます。

一人前の蛍になったのです・・・

生息条件

蛍の生息地の条件ですが、冒頭に書いたようにかなり限定されているのです。

ゲンジボタル(成虫)の生息条件は、

  • 水がきれいで汚染されていない場所であること。
  • 周囲が暗く静かであること。
  • 飛ぶためのスペースがあること。
  • 風当たりが強くないこと。
  • 休息場所となる木陰があること。

特に大事なのは、水が汚染されていないことで、つまりはゲンジボタルが生息しているということは、環境汚染がないということに繋がりますね。

また、幼虫はエサ(巻き貝のカワニナ)がいる所でないと、生きて行けません。

その他幼虫時代、さなぎ時代とその形態により、生息に必要な条件は異なり、どれ一つ欠けても蛍は生息できません。

以下が各時代ごとの生息条件です。

清流があり、水辺にコケが生えていること。

幼虫

  • 水質が清浄で安定していること。
  • 水の溶存酸素量が豊富であること。
  • 農薬や家庭排水が流れ込んでいないこと。
  • 瀬や淵のある複雑な形態の清流であること。
  • エサであるカワニナが豊富に生息していること。

  • 中州や岸があること。
  • 蛹化に適した土質であること。
  • 水質や岸辺の環境が安定していること。

日本全国に蛍の名所が多数あり、多くの観光客を集めているということは、逆に言えば

蛍の生息には複雑多様な条件が必要であり、生息地域が限定されている

ということの証明でしょう。

その条件を満たす場所が日本全国どこにでもあるとは、思えないからです。

そのため、蛍の生育に特に適した土地が、蛍の名所となるのでしょう。

 

全国の蛍のおすすめスポットは?

蛍の生態を見ることが出来る、全国の蛍のおすすめスポットはどこなのでしょうか?

この項では、全国の蛍観察のおすすめスポットを紹介します!

蛍観察のおすすめスポット

東和町鱒淵の増淵川のゲンジボタル

まずなんといっても、蛍と言えば東和町鱒淵のゲンジボタルにとどめをさします。

東和町鱒淵のゲンジボタル群生地は、国の天然記念物に指定されているのです。

清流鱒淵川の水面に映えるゲンジボタルの乱舞は、この世のものとも思えぬ程の美しさです。

見頃の時期は、

例年6月下旬~7月上旬、夕方~21時頃

です。

アクセスガイドは、詳しくは

蛍の名所の日本一はどこ?きれいに見えたりや数が多い、おすすめの観光場所は?

こちらをご覧ください。

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信州辰野のゲンジボタル群生地

信州辰野のゲンジボタルは、

蛍の名所として日本一

という定評があります。

なんと1万匹を越えるゲンジボタルの大乱舞!が見られるのです。

見頃は

例年6月上旬~5月上旬にかけて

です。

上記の記事でも『日本一』として紹介していますので、ご一読を!

飛鳥川とその周辺一帯

岐阜県揖斐川町の谷汲村横蔵(たにぐみむらよこくら)地区にある、

飛鳥川と、揖斐川町、北方地区反原川、揖斐厚生病院付近の桂川、脛永地区の賀茂神社付近、上野地区のJAいび川カントリー付近

など、周辺には蛍の名所が多数あります。

見頃は

6月上旬~5月上旬にかけて

です。

足の便など詳しくは、上記の記事をどうぞ。

鳥川ホタルの里

この『鳥川ホタルの里湧水群』は、環境省の名水百選にも指定されています。

この地域のゲンジボタルは、人工飼育ではなく天然なのです。

川沿い2キロに渡って、1,000匹を越えるゲンジボタルが舞い踊る姿は、原初の時代の夜を思わせる超自然的美しさです。

見頃は

5月下旬~6月下旬、20時~21時頃

です。

アクセスは車になります。

新東名高速道路『岡崎東IC』から約15分

東名高速道路『岡崎IC』から約30分

北房ホタルの里

岡山県真庭市の北房エリアは、環境省の『ふるさといきものの里百選』にも選出されています

日本の代表的蛍である、

ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルの3種類が、全てここで生息している

という、まさに『蛍の里』なのです。

見頃は

ゲンジボタル:5月下旬~6月中旬

ヒメボタル:6月中旬~7月上旬

です。

アクセスは

岡山県真庭市下呰部 『北房IC』から車で約5分

となっています。

徳島県東みよし町増川周辺

徳島県東みよし町では、6月中旬の蛍の最盛期には数千のホタルの競演が見られます。

又、『増川ホタルまつり』が、『いやしの里 増川笑楽耕』を会場にして開催されます。

6月中旬、日没から約2~3時間が見頃

の時期です。

アクセスは、

徳島県三好郡東みよし町東山増川264-2

飛行機 徳島阿波おどり空港から車で約90分(徳島自動車道使用)

電車JR『阿波加茂』駅より車で約35分

となっています。

以上、全国各地の蛍観察の場所を紹介してきましたが、かなり辺鄙で交通不便な所が大半ですね。

これは蛍の生息に適しているのは、水の汚れや周辺に明かりのない所ですので、必然的に山奥ということになってしまいます。

しかし、周囲が自然に満ちあふれている所でなければ、絶対に蛍はいないというわけではありません。

例えば東京の都心近くでも、蛍が見られる場所はあるのです。

とはいえ、これは天然の蛍ではなく、人工飼育によるものですが、それでも蛍は蛍です。

久我山ホタル祭り

京王井の頭線久我山駅周辺で開催される『久我山ホタル祭り』は、例年6月上旬の土日に2日間にわたり開催されます。

夕方から玉川上水と神田川で人工飼育されたホタルの放流が行われますが、都心で蛍の乱舞が見られる貴重なお祭りですね。

但し、蛍が見られるのは、放流後せいぜい3日程度です。

アクセス

東京都杉並区久我山 『神田川(清水橋下流)』『玉川上水(岩崎橋下流)』

京王井の頭線『久我山』駅周辺

椿山荘

都心中の都心、環状線内の文京区でも蛍が見られますよ!

それがホテル椿山荘の庭園なのです。

毎年1月頃に蛍の幼虫を放流し、人工飼育しているのです。

ことしも1月30日に放流が行われていますので、5月になればゲンジボタル、ヘイケボタルの共演が見られることと思います。

只、上の画像はどうもコラ臭いです。(笑)

私も椿山荘の蛍は見に行ったことがありますが、こんなに蛍が固まっているようには,とても見えませんでしたね。

とはいえ、環状線内で蛍が見られる所は、そうざらにはありませんので、貴重ではあります。

2018年も、5月18日~7月3日『ほたるの夕べ』開催の予定です。

  • アクセス
  • ホテル椿山荘東京(所在:東京都文京区関口2-10-8
  • JR山手線 目白駅 より タクシー10分
  • 東京メトロ 有楽町線 江戸川橋駅 A1出口 より 徒歩10分
  • JR中央・総武線 飯田橋駅 東口 より タクシー10分
  • 車でのアクセス首都高速5号線 早稲田ランプ より 5分

 

結び

1000年前に書かれた枕草子にも登場する、初夏の幻想、蛍の乱舞。

今回はその蛍の生態や生息条件、更には全国のおすすめの観察場所を見てきました。

東和町鱒淵や信州辰野など、定番中の定番から、久我山や椿山荘など、都内でも蛍を見ることが出来る場所があるのです。

蛍でいつも思うことは、蛍が自然状態で生息しているとということは、その地域に環境汚染がないという、証拠です。

これらの貴重な自然をいつまでも保全しておきたいものですね。

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