だんじりとは

神社の祭礼で用いられる山車の一種ですが

漢字では『山車』ではなく『地車』と書きます。

 

このだんじりは主として

関西地方で用いられるのですが

特に岸和田のだんじり祭り

その勇壮さと迫力で

全国にその名を知られていますね。

 

だんじり祭りでは

毎年のように死者や怪我人が出るなど

信州の御柱(おんばしら)祭りと並ぶ

荒祭りの代表格なのです。

 

だんじりは

二段の破風屋根を持つ独特の構造で

複雑華麗な彫刻が施された豪奢なものです。

 

従って

だんじりを新調するとなると

相当の値段になることは

間違いありません。

 

そこで今回は、このだんじり新調の値段は

どのくらいなのか

そのお金はどこから集めるのかなどを調べてみました。

だんじりの新調の値段の相場は?

だんじり新調の際の値段はいくら?

 

だんじりには、上だんじりと下だんじりがあります。

 

この上下とは

京から見て

近い地方が上

遠い地方が下

なのです。

 

京や大阪は『上方』と呼ばれますが

関東や東北などの僻地は下なのですね。

 

昔から京大阪からそれらの地方へ

行く品物は、『下りもの』と呼ばれ

珍重されていたのです。

 

だんじり新調の値段は

彫刻や原木の善し悪しなどにより、

上だんじりが6000万円から1億円前後

下だんじりが1億円から3億円

となっています。

お祭りの山車にしては結構な値段ですね。

 

もっともこの価格は

彫刻の善し悪しなどで

大幅に変動しますので

あくまで目安程度の金額です。

 

ある町で古くなっただんじりを

新調しようということになったのですが

その価格が6000万円でした。

 

 

人口減少が続く地方の小都市で

6000万円の寄付を募るのは

中々大変だったようですよ。

 

 

それに比べて岸和田などの

全国区だんじりでは知名度も高く集客力も

ありますので、

だんじり祭りによる経済効果は、

およそ40億円もあるそうです。

 

 

これを見ますと

あまり知られていない町のだんじりは

段々と衰微していき

岸和田などの知名度の高い町は

大いに潤うという、二極化がどんどん進行しそうですね。

だんじりとは

 

だんじり祭りは

もともとは豊作を祈る

『稲荷祭』としてスタートしました。

 

岸和田のだんじり祭は

1703年に、岸和田藩主岡部長泰公が

穀物の豊作を願って行った

『稲荷祭』が起源とされています。

 

その稲荷祭では1780年頃には

だんじりが登場していたそうです。

 

だんじりは山車の一種ですが

字は『地車』と書き

通常の山車との違い

強調しています。

 

だんじりの特徴は

大屋根と小屋根の二段構え

屋根があることです。

 

このため、豪壮さが一層目立ちますね。

 

尚、『だんじり』は俗称であり

地車の読みは『じぐるま』なのです。

 

だんじり祭りの代名詞的存在である

岸和田のだんじり祭りは

信州の諏訪大社御柱(おんばしら)大祭

に並ぶ荒祭りの代表です。

 

どちらも毎年のように

怪我人死人が出るという

荒祭りなのです。

 

岸和田のだんじり祭りでは

曲がり角でも全く速度を緩めず

全速力のまま突っ込んでいきます。

 

当然ひっくりかえることもあり

その下敷きになったり

ガードレールとだんじりに挟まれたりすれば

死に至ることもままあります。

 

また、地方によっては

だんじりを前後左右に揺さぶったり

後輪の一つを持ち上げて

一輪車状態にしたりする

パフォーマンスを演じる所もあります。

お金はどこから集めるの?

 

だんじり新調のお金ですが

安くて数千万、高ければ数億という

巨額な金額になります。

 

こんな大金をどうやって工面しているのでしょうか?

 

だんじりは、各町村ごとに

保有していますので

その町村ごとの新調となります。

 

一例として、岸和田市土生滝町の例を見てみましょう。

だんじり新調の岸和田市土生滝町の例

岸和田市土生滝町(はぶたきちょう)では

平成29年からだんじり新調をすることになりました。

 

この連絡は『土生滝地車新調だより』として

隣組経由で町内に配られたのです。

 

これは、要するに寄金を募る連絡で

集まった金額はなんと、

1億7200万円!!

でした。

 

内訳は、個人が約1億4800万円

団体が若頭・青年団で2400万円とのことでした。

 

金額だけでも凄いのですが

皆さんはこの土生滝町の人口は

何人だと思いますか?

 

人口は僅か『737人』

なのです。

 

世帯数は225ですから、

一人当たり約23万円、所帯当たり約76万円

となります。

 

お祭りの山車を作るために

一所帯で100万円近い金額

拠出しているのです。

 

この数字を弾きだした時は

唖然愕然又茫然という状態でしたね。

 

岸和田の人々のだんじり愛、郷土愛を、痛切に感じました。

 

このように

だんじり新調の資金は

大半が個人からの拠出に頼っています。

 

これについては

全ての町村民が心から賛同している

というわけではないようなのです。

 

大分前のことですが

某市がだんじり新調の際に

後旗3本に*千万円もかけたとのことで

それに対する反発もかなりのものがあったようです。

 

「平均的サラリーマンの年収分にあたる金額を、たかが旗にかけるとは!」

 

という声もあがっていました。

 

このあたりは、町のシンボルであるだんじりに対する意見の相違もあり、難しいところですね。

だんじりを新調するメリットは?

 

だんじりを新調するメリットですが

これはメリットというより

耐用年数が過ぎていて

ボロボロになったために

やむを得ず新調する、ということのようですね。

 

だんじりの中には

築100年!

という長寿だんじりもありますし

そこまでいかなくても数十年クラスは普通だそうです。

 

だんじりそのものがお祭りのシンボルですから

それがまっさらのぴかぴかになれば

町村民の人々も心楽しくなるのでは

と思いますよ。

 

だんじりの死亡事故

こちらは、春木だんじり祭りの動画ですが

この時は怪我人を自宅に搬送し

そこで死亡したので

祭りでの死者はない事になっているそうです。

動画の説明では、

 

「原住民たちにとって祭りで死ぬことは非常に名誉だそうです。」

 

とありますが、この『原住民』という言葉が、投稿者の心情を表していますね。

かなり過激な内容ですので、視聴注意!です。

こちらはもう一つの死亡事故の動画です。

以下は読売新聞からの死亡事故のリストですが、あまりにも多すぎるので、かなりの部分は省略しています。

実際にはこのリストの数倍多いと思ってください。

  • 1988年7月2日 大阪府大阪市平野区でだんじりと塀に挟まれて、試験曳きに参加していた中学生死亡
  • 1993年9月13日 大阪府岸和田市でだんじりと民家の壁に挟まれて、試験曳きに参加していた男性死亡
  • 1993年10月9日 大阪府岸和田市でだんじり横転で下敷きになり、祭りに参加していた男性死亡
  • 2003年8月2日 兵庫県尼崎市で自分でひいてただんじりにひかれて高校生死亡
  • 2006年9月24日 大阪府堺市でだんじりの屋根から転落して、試験曳き中の男性死亡
  • 2010年10月10日 大阪府泉大津市で2つのだんじりに挟まれて、かじ担当の男性死亡
  • 2013年4月7日 兵庫県南あわじ市で後退するだんじりの車輪にひかれて、祭りに参加していた中学生死亡
  • 2015年10月10日 大阪府泉佐野市で車輪の下敷きになり、祭りに参加していた男性死亡
  • 2016年4月17日 大阪府岸和田市でだんじりと街灯の柱の間に挟まれ、式典に参加していた男性死亡
  • 2016年4月17日 大阪府岸和田市でだんじりと街灯の柱の間に挟まれ、式典に参加していた男性死亡

 

結び

だんじり祭りは勇壮華麗な荒祭りの代表です。

その祭りに使われるだんじりは、新調すると数千万円から数億円もかかるという、非常に高価なものなのです。

しかも新調の費用の大半は、個人からの拠出で賄われていますので、それに対する反発もかなりあるようですね。

それに、だんじり祭りには怪我人死人がつきもので、死亡例を調べていて唖然としました。

見ているだけなら、ただ凄い凄いと見とれるだけなのですが、この事故の多さはやはり異常だと思いますよ。