狼や犬は愛情表現として、兄弟の狼や
犬の場合は飼い主を甘噛みするという
ことがあります。

 

甘噛みとは、

相手を傷つけない程度に弱くやさしく噛む

ことです。

 

犬は飼い主の腕などをハグハグと噛んで
くれますが、これは飼い主にとってはと
ても嬉しく、可愛さもひとしおです。

 

狼の場合は顎が大きいので、相手の顔を
すっぽり口の中に入れてハグハグしてい
ますが、これまたかわいいですね。

 

又、狼も犬も他の動物に比べて非常に

表情が豊かでわかりやすく

見ていても楽しいという特徴もあります。

 

そこで今回は、狼の愛情表現やその愛の
深さなどを見ていきましょう。

狼の愛情表現がかわいい!

狼は群れを作って生活していますが、群
れの中での順位も明確に定まっています。

 

そして、

頻繁に順位の確認をしています。

 

そのためか仲間とのふれあいは狼社会で
は大切な要素になっているのです。

 

それにより、コミュニケーション能力は
当然必要で、その能力も高いのです。

 

そのコミュニケーションの一つが

狼の愛情表現なのです。

 

狼が仲間の顔がすっぽり入るような大き
な口を開けて、甘噛みをしているのはと
てもかわいいですね。

 

狼とはどんな動物?

それでは狼とはどんな動物なのでしょうか。

 

狼は英語ではウルフ(Wolf)、

イヌ科イヌ属の動物です。

 

体長は100~160cm程度で、体高は
60~90cm、体重は30~60kg程度です。

 

雌は雄より15%程度小さいサイズになっています。

 

1頭の狼の一日の食物消費量は、推定で
すが、約3.5㎏~10㎏も食べます。

 

平均寿命は15年程で、飼育されている場
合は20年を越える場合もあるそうです。

 

狼と犬の違いは、狼は顎が発達していて、
同程度の大きさの犬よりかなり大きく
なっています。

 

以前狼とシェパードが並んでいる映像を
見たことがありますが、

遠目ではそっくりでした。

 

もともと、シェパードは祖先である狼の
外見を残し、人間に都合の良い能力を発
展させた、犬の品種改良上の最高傑作と言われています。

 

ですから似ているのは当然ではあります。

 

しかし、暫く見ていると、狼とシェパー
ドの違いがわかってきました。

 

それは外見よりも態度で、狼は始終周囲
を警戒していて、視線も周囲をくまなく
見回しています。

 

シェパードは警戒心はかなり強い方です
が、狼と比べるとまるで

おっとりとした感じなのです。

 

これが野生の動物と家畜化された動物の
違いなのかと、感心しましたね。

 

狼の瞳にはタペータム(輝板又は輝膜)
と言われる、光を反射する層があります。

 

これにより狼の視力は夜でも高くなっているのです。

 

タペータム(輝板又は輝膜)は光を反射
するので、
狼の目は光って見えるのですね。

 

狼は感情が豊かで、しかもその感情表現
も人間が見てもわかるほどはっきりして
います。

 

その感情表現も、もともと同種の動物だ
から当然かも知れませんが、

かなり犬と似ています。

 

無表情でじっと見つめるのは警戒の印、
目を逸らしたり軽く目を閉じるなどは、
相手を信頼していてることを表します。

 

愛情表現としては、顔や身体をなめる、
甘噛みするなどで、相手に愛情を伝えます。

 

それでは狼の動画をご紹介しましょう。

 

アラスカのウルフドッグワイリーの物語。

 

涙なくして見ることができません。

 

人間になつききった狼。

 

かわええっ!

 

これは犬ではありません、狼です!

 

でっかい狼がゴロンと転がっておなかを
天に向けています。

 

よほどこの人を信頼しているのでしょうね。

 

 

狼はとても愛が深い生き物?

この動画は、ノルウェーのポーラ動物園

に2年間に渡り保護されている

野生の狼のものです。

 

この狼を世話してきたアニタさんという
女性が、数ヶ月この地を離れていて、
戻ってきた時の狼の様子を撮影したものです。

 

狼は愛情を注いでくれた人間を

決して忘れないのです。

 

数ヶ月ぶりに再会した女性に全身全霊
で喜びを示すオオカミたちの姿は、
感動以外の何物でもありません。

 

でっかい狼たちがわさわさと走り寄って、
飛びついて顔を嘗め、膝の上に飛び乗っ
てだっこして貰う・・・

狼というと人を襲う怖い動物というイ
メージがありますが、特殊な条件下で
無い限り、狼が人を襲うのはあまりないそうですよ。

 

これを見ると、アフガニスタンから3年
ぶりに帰ってきた兵士さんを、驚喜して
迎えるゴールデンレトリバーの動画を思い出しました。

 

やはり狼は犬と同じ祖先を持っているのですね。

 

狼は群れで生活しますが、基本的に

一夫一婦制で、その狼の夫婦は一生連れ添います。

 

又、成獣では許されない行動でも、子供
の場合は大目に見て貰えるなど、子供を
大事にする生き物です。

 

狼は肉食動物ではありますが、彼らが狩

るのは自分達が食べるための動物のみです

 

アメリカのロックウッド動物救助センター
による、興味深い試みがあります。

 

それは過酷な環境の戦場によって傷つい
た、『PTSD(心的外傷後ストレス障害)』
の兵士たちを癒そうという試みです。

 

その癒しを行うのが、

狼!

なのです。

 

この狼は、群れからはぐれたり、負傷し
たりした狼で、動物救助センターに保護
されている狼なのです。

 

人も狼も傷ついていて、

お互いに癒しあうという、

非常に貴重な試みですね。

狼はどのようにして犬になったか

犬の祖先は狼ということはよく知られて
いますが、犬が狼から分離したのは、お
よそ2~3万年前と言われています。

 

犬のどの犬種と、狼のどの種とでも、

交配能力のある永代雑種が生まれるということ
が、犬と狼の近縁であることを表していますね。

 

犬の起源には幾つかの説がありますが、
完全な定説というのは未だないようです。

 

その説は大別すると、狼、山犬、
その両方、の3つです。

 

現在では狼説が主流ですが、未だに山犬説をとなえる動物学者もいます。

 

「刷り込み理論」のコンラット・ローレンツ
も、戦前は山犬と狼の両方説でしたが、
戦後になって誤りを認め、狼説に転向したのです。

 

この狼説によれば、日本狼などの

アジア狼

が、犬の直接の祖先とされています。

 

アジア狼は、ヨーロッパ狼と比べて性格
が比較的穏やかなため、人間とも関わり
やすかったのでしょうね。

 

ということで、以下は犬の起源について
の私の個人的所見です。

 

なんの証拠もないただの想像によるもの
ですので、あえてフィクション仕立て

にしてあります。

 

鐘の谷のなう鹿と犬のおはなし

昔々あるところに「鐘の谷」とい集落がありました。

 

平和で静かな村でしたが、当時(今から
およそ3万年前)のことゆえ、いつも食
糧不足に悩まされていたのです。

 

ある日鐘の谷の衆はいつものように狩りに出ました。

 

族長ジルの愛娘なう鹿(^^;も一緒でした。

 

しかし、その日は全くついていません。

 

どこへ行っても空振り、いわゆるボウズ
という奴なのです。

 

「これはダメだわい。 今日はもう帰ろ」
と家路についた矢先、ミトさんが狼の
巣を発見しました。

 

「おお! これはついとる。 狼じゃあ
まり腹の足しにはならんが

なにもないよりはましじゃろ」

人々は狼の穴をほっくりかえし、よって
たかって親狼を叩き殺してしまいました。

 

後に残ったのは、未だ小さな子狼2匹。

 

「これも今夜のおかずに・・・」と、
人々が子狼をブチ殺そうとした時、
心優しいなう鹿ちゃんが立ちはだかりました。

 

「まって! この子たちは殺さないで!」

「うーん、そりゃまあこんなチビでは腹
の足しにならんがのう・・・」

「お願い、私が育てるから」

というわけで、このチビすけ狼は命拾い
し、なう鹿に育てられることになりました。

 

鐘の谷の一員になるのなら、何はなくと
も名前がなければ、海苔の佃煮にさえな
りません。

で、このチビ狼は「ネル」と「オッキル」
と名付けられました。

 

(お前はミヤザキだけでなくテヅカの
パクリまでやるのか、などと叱らない
でくださいましm(__)m)

それはともかく、こうしてネルと
オッキルは日に日に成長してゆきました。

 

しかし、大きくなるにつれ、2匹に対する
風当たりも強くなって来ました。

 

「あの狼共はなにもせんでメシばかり
くうとる」とか、「あのゴクツブシめ
が」とか、さんざんです。

 

村人から文句を言われる都度かばってい
たのは、無論なう鹿でした。

 

なんとも肩身の狭いことではあります。

 

そんなある夜のこと・・・

鐘の谷の衆は洞窟でぐっすりと寝こんで
おりました。

 

その時早くかの時遅く、洞窟の入口に怪しい影が・・・

これなん恐るべきサーベルタイガーであります。

(3万年前の当時、中央アジアにサーベル
タイガーが存在したのか? というツッ
コミはなしね(^^;)

 

ランランと光る眼、ぐわっと開いた大きな口。

そろりそろりとサーベルタイガーは洞窟に忍び寄ります。

 

入口に一番近い者迄後僅か、ジャンプ一
番というその瞬間!

 

「うーぎゃんぎゃん!」「わおんわおん!」
とけたたましい吠え声と同時に、平原
の王者に挑みかかる二つの小さな影。

 

サーベルタイガーはさっと退きました。

 

勿論こんなチビ助が怖いわけではありません。

 

しかしこの騒ぎで人々が気づいてしまっ
たので、もう不意打ちはできません。

 

ならば無駄な争いは避け又の機会を待と
う、というわけです。

 

ともあれ、これで村の衆の危機は救われました。

 

勿論ネルとオッキルの評価も一変しました。

 

これまで役立たずゴクツブシとののしっ
ていた人も、手のひらを返したように、
二匹を褒めそやしました。

 

このあたりどこぞのとつくにの蹴鞠
事情と似ておりますな。

 

そして数日後に、彼らの存在を更に強
く印象づける事件が待っておりました。

 

鐘の谷の衆は又狩りに出ました。

 

この日も例によって獲物は全くありません。

 

「又ボウズかい。 しょうがない、今日
はこれで帰ろう」と帰りかけた時、
なう鹿が言いました。

 

「この子たちに手伝わせたらどうかしら?」

「このチビスケに? そりゃ無理というもんじゃ」

「こやつらではネズミ一匹捕まえられんよ」

「いくらサーベルタイガーを撃退したと
は言っても、それと狩りとは別ものでしょうが」

 

村人は相手にしませんが、とはいえここ
で二匹を試してみても別に損はありません。

 

「ふんじゃやってみっか」

というわけで、ネルとオッキルが放たれました。

 

そして待つこと数分。

 

「やはり無理じゃったのう」と人々が
諦めかけた頃・・・

前方の草むらから出るわ出るわ、獲物が

後から後から飛び出して来ました。

 

その後ろからはネルとオッキルが吠えな
がら追い立てております。

 

大猟も大猟、今まで経験したことのない大猟です。

 

山のような獲物を担いで家路についた鐘
の谷の衆に、他の部落の人々はびっくりびっくり。

 

「おーい、鐘の谷の衆。

なんであんたの所はそんなに大猟なんだ?」

 

「実はこれこれこういうわけで・・・」

「ほえーー、そういうことかい。」

 

で、その狼みたいなチビどもは何という
生き物じゃい?」

族長のジル「うーむ、実は未だこやつら
には生き物としての名前をつけていなかったな。

 

では、ここでわしが命名しよう。

 

さて、なにがいいかのう・・・

おおそうじゃ! こやつらは

『いぬと困る』から「イヌ」と名付けよう!」

さあて皆様方よ、これぞ「犬」という
名前の濫觴でございます。

 

ご静聴ありがとうございました。

お後がよろしいようで・・・

 

結び

狼というのは大変愛情が深く、その愛情
表現も微笑ましいものがあります。

 

いわゆる甘噛みなのですが、これが相手
狼の顔をそっくり口の中に入れてしまう
という、すごいものです。

 

大きな顎を持っている狼以外では、こんな
芸はできませんよね。

 

狼は人には馴れないと言われますが、必ず
しもそれは正しくないようです。

 

保護された狼が、飼育員の女性が久しぶり
帰って来た時の狂喜乱舞は、犬と全く同
じなのです。

 

狼と犬とは同祖なのだなあ、とつくづく
感じましたよ。