以前彼岸花の記事を書いた時にも感じたのですが、彼岸花はその美しさとは裏腹に、怖く不思議な花なのですね。

 

彼岸花は花が咲いている時には葉はなく、葉が生い茂っている時には花はないという、風変わりな花です。

 

しかも別称異名がなんと1000もあるという、不思議という言葉を花の形にしたような植物なのです。

 

彼岸花はヒガンバナ科の花ですが、その彼岸花に非常によく似た花が幾つかあります。

 

今回は、その彼岸花によく似た花と、その花言葉、さらにはその見分け方などを紹介していきます!

彼岸花に似た花は何?

彼岸花によく似た花は、幾つかありますが、いずれもヒガンバナ科の植物です。

 

ネリネ、リコリス、ダイヤモンドリリー

 

などですが、この内リコリスは彼岸花の欧米での名称なので、事実上同じものとなります。

 

彼岸花の学名は『Lycoris raddiata (リコリス・ラディアータ)』で、リコリス属(ヒガンバナ属)に属しているのです。

 

ということで、彼岸花によく似たとしては、ネリネとダイヤモンドリリーが主な花ということになります。

ネリネ

ネリネは南アフリカが原産で、球根で増える多年草です。

 

17世紀頃からイギリスで栽培されるようになりましたが、原産地には殆どネリネは残っていないそうです。

 

その理由は、19世紀初めに南アフリカでダイヤモンドの鉱脈が発見された時、多数の欧米の人々が南アフリカに渡り、その際にネリネがイギリスに持ち込まれたのです。

 

しかし、その時には現地のことなどおかまいなく、あるだけ全部持って行ってしまったため、原産地にはほとんど残っていないということになったわけです。

 

色は赤が主ですが、ピンク、白、青、紫、黄、オレンジなど様々です。

ダイヤモンドリリー

ダイヤモンドリリーはネリネの一種です。

ネリネの原種には、

  • ネリネ・ボーデニー(Nerine bowdenii)
  • ネリネ・サルニエンシス(Nerine sarniensis)
  • ネリネ・ウンデュラータ(Nerine undulate)

などがあります。

通常言われる『ネリネ』は、ネリネ・ボーデニーから改良された品種ですが、ダイヤモンドリリーはネリネ・サルニエンシスから改良された花です。

 

ダイヤモンドリリーは、その名のように繊細で輝くような白い花が主ですが、ピンクや赤、オレンジの花もあります。

彼岸花に似た花の花言葉は?

リコリス・彼岸花の花言葉

彼岸花の欧米での名称は、リコリスとなっています。

リコリスの名前の由来は、ギリシャ神話の海の女神ネレイド(英語読み 原語ではネーレーイス)の一人リュコスにちなんでいるのです。

リコリスなどの彼岸花系の花言葉は、

また会う日まで

が有名ですね。

その他、

悲しい思い出

誓い

独立

恐怖

など、通常の花言葉の概念からはみ出すようなものが多いのですね。

恐怖などは、日本での彼岸花の異名にもありそうな名前です。

又、『悲しい思い出』は、葉があるときに花がなく、花が咲くときに葉がないという花と葉が一緒には存在しない、ということからと言う人もいます。

しかし、これは日本での彼岸花の異名の一つ、『葉見ず花見ず』との混同のような気もしますが?

彼岸花についてはこちらもどうぞ!

彼岸花に葉はない理由は?毒の有無やなぜ花が咲くのか?

ネリネの花言葉

ネリネの花言葉は、リコリスや彼岸花と共通したものが多いのですが、このようになっています。

華やか

また会う日を楽しみに

幸せな思い出

輝き

忍耐

箱入り娘

繊細でしなやか

麗しい微笑み

花言葉の由来としては、『また会う日を楽しみに』、『忍耐』、『箱入り娘』は、海の底に暮らした海の妖精ネーレーイスたちの生活に由来するといわれています。

 

彼女達は、『海の老人』ことネーレウスと、オケアノスの娘ドーリスの娘たちで、エーゲ海の海底にある銀の洞窟で生活し、イルカなどに乗って移動していたそうです。

 

ネーレーイスは、海底の銀の洞窟で、歌ったり、踊ったり、糸をつむいだりと『箱入り娘』のような生活を送っていた、とギリシャ神話には書かれています。

 

このネーレーイスの数は、100人近くもいたそうですよ。

 

ネリネやリコリスに限らず、花言葉はギリシャ神話に由来するものが多いですね。

 

これは西欧文明の源はギリシャにある、ということなのだろうと思います。

ダイヤモンドリリーの花言葉

ダイヤモンドリリーは、前項で書いたように、ネリネの一つです。

枝分かれする前の原種が異なるだけで、ネリネそのものなのです。

それがネリネの中の一種には、日が当たると花がダイヤモンドのように華麗に輝くものがあることから、ダイヤモンドリリーの名がつきました。

このダイヤモンドリリーは、日本ではヒメヒガンバナ(姫彼岸花)と名付けられています。

ダイヤモンドリリーの花言葉は、

華やか

また会う日を楽しみに

幸せな思い出

輝き

忍耐

箱入り娘

繊細でしなやか

などですが、ほぼネリネと同じですね。

同一種なので当然かも知れません。

彼岸花との見分け方は?

 

彼岸花とネリネ・ダイヤモンドリリーの見分け方は、相当難しいですね。

 

元々同一種なので見分けがつかないのも当然でしょう。

 

まず、彼岸花の特徴としては、そのがあります。

 

深紅という表現がぴったりの、妖しいまでに華やかな、しかしなんとなく不吉さを抱かせるような赤なのです。

 

もっとも、この『不吉』というのは、彼岸花=彼岸・死という先入観からかも知れません。

とはいえ、ネリネやダイヤモンドリリーには、このような深紅の色は少ないのではないかと思います。

色については、彼岸花にもシロバナマンジュシャゲという純白の彼岸花もありますので、白いからダイヤモンドリリーと決めつけることもできません。

もう一つの見分け方は、一枚一枚の花びらが、ネリネ・ダイヤモンドリリーに比べて、彼岸花は幅が細いという点です。

こうして見ますと、

妖しい深紅の花の色であれば、まず彼岸花の可能性が高く、しかも花びらの幅が細ければ、ほぼ決定的に彼岸花と見てよい

のではないかと思いますよ。

 

結び

不思議な花、彼岸花にはそっくりさんがあります。

一見したところ彼岸花そっくりで見分けがつかない花がいくつかあるのです。

その花が

ネリネ、リコリス、ダイヤモンドリリー

などです。

これらの花はそっくりなのも当然で、全てヒガンバナ科に属する植物なのです。

今回は、その彼岸花に似た花と、花言葉、見分け方などを紹介してきました。

いずれも美しさでは甲乙つけがたい花ですが、毒を持っているのも共通です。

間違ってもこれらの花を食べてみようなどとは、思わないでくださいね。